「金魚の王様」と言われるほど風貌も価格も王様級のらんちゅうですが、その飼育歴史は古く江戸時代から(卵虫)として文献が残っています。
それから様々な品種改良がなされ、特徴的なカシラ(肉瘤)など現在の姿となったのは明治以降と言われています。
黒子(黒仔)
稚魚から7~9週目(体長3cm前後)で黒子と呼ばれる状態になります。
この時期は食欲も旺盛で、他の個体と競い合って一生懸命食べる時期で、この時期にカシラ(肉瘤)の土台も出来上がります。
またこの時期は日照条件や水質環境にも影響を受けやすく、デリケートならんちゅうにとっても大事な時期です。
黒子の時期を楽しみたい方はあえて水槽に遮光板を被せることもあります。
色変わりする現象
らんちゅうに限らず、金魚の成長過程で色変わり(退色)や色揚げにより体色が変わります。
退色は成長した環境や水質、遺伝要素が強く金魚類全般における成長過程での特性なので、飼育者が自分好みに操作するのはまず無理です。
しかし色揚げはある程度餌によって多少変えることが可能です。
カロチノイド色素を含む植物系の餌を与えたりオキアミやアカムシなどの動物系の餌にも色揚げに効果があるようです。
餌からの効き目は植物系が遅く表れ、動物系が早く効くということで、色揚げに特化した餌なども市販されています。
色変わりする時期
色変わり(退色は)生まれてから4~6ヶ月ころ、大きさで3~4cmの大きさで『禿げ』といわれる状態になってきます。
飼育環境(水槽内の過密度、餌の量、カシラ形成のための食塩の使用、水温管理)個体によってかなり違いはありますが、鮮やかな赤色や金色その他の色が出始めます。
ピンポンらんちゅう?の虎禿げもなくなりオレンジ色も濃くなってます。
腰部分の鱗は普通鱗です。 pic.twitter.com/ypzlfLLSnR— 金魚一番 (@cosmo271) 2016年6月5日
まとめ
らんちゅうは他の金魚に比べ高価格で、病気に弱く、環境の変化を受けやすい飼育難度の高い品種と言えます。
しかしポイントを押さえて丁寧な飼育を心がければ決して難しい品種ではないことが分かります。
品評会に出すような立派な個体を目指すので無ければ問題ありませんし、かわいく愛嬌のある肉瘤やゆったりと優美に泳ぐその姿を見ているだけで心が癒されます。
みなさんもらんちゅうを飼育してみてはいかがでしょう。